古来、鹿肉は体を温め免疫力を高める食材です
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古来、鹿肉は体を温める肉として、山の幸の中でも特に貴重な食材でした。体を温める仕組みのキーワードは「鉄分」です。鉄分は体内の酸素量を増やし代謝促進につながる働きをします。特に鹿肉に多く含まれるヘム鉄は、野菜などに含まれる非ヘム鉄に比べ体内への吸収率が高く効率よく摂り入れることができます。もう一つのキーワード「カルニチン」は、体内に蓄積された脂肪をエネルギーに変えて代謝を促進する働きがあることで知られ、ダイエット中の方の人気のサプリメントにもなってきています。出来ることなら食材から摂り入れたほうが安心ですね。「身ごもったら布団を質に入れてでも鹿肉を食べるのがよい」という古来の言い伝えがあります。これは「体を温めて風邪をひかないように」という鹿肉を食べてきた人たちがその体感を妊婦へ伝える思いやりが感じられますが、現在では上述のように科学的な根拠もあります。厳しい自然環境に生きた先人の知恵、「体を温めて免疫力を高めておく」ことは、未知のウィルスとの闘いを強いられ厳しい現在社会を生きる私たちへのヒントのようにも思えます。