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お知らせ

鹿肉の衛生管理体制はどのようになっていますか?

「森の恵み」として「鹿肉」が安心・安全に流通するための起点は捕獲・運搬を担う「森の猟師さん」と運搬された捕獲鹿を受入れて枝肉処理・精肉・包装までを担う「里山の精肉処理施設」で働く人たちです。
この川上の人たちの衛生管理に対する真摯な姿勢と日々の弛まぬ努力がかけがえのない原資です。
こうした川上の取組みに加え川下の流通・消費までの衛生管理について具体的に広く普及させるため厚生労働省が「野生鳥獣の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」(以下、「衛生ガイドライン」)を策定し、全国の都道府県等に通知しています(2014年11月)。
この「衛生ガイドライン」にはHACCPの考え方が取入れられ、①捕獲、②運搬、③精肉処理、④加工、調理及び販売、⑤消費の各段階における適切な衛生管理の考え方が示されています。
例えば①捕獲、②運搬における衛生管理を食材利用の観点から要約すると「捕獲後は直ぐに適切な血抜きをして素早く冷やす」ことです。
捕獲した鹿は直ぐに適切な血抜きをして、二時間以内に冷房・冷蔵設備が完備された「里山の精肉処理施設」に持ち込まなければ食肉になりません。
捕獲後二時間以内に搬入された鹿の個体は衛生的な環境で適切な処理・精肉工程を経て真空包装後に金属探知機を通したあと冷凍されて商品になります。
また、「捕獲日」「捕獲場所」「捕獲方法」(猟銃・箱罠・くくり罠等)「雄・雌」などの個体情報は個体識別番号で管理されトレーサビリティーが行えるようにもなっています。
そして「衛生ガイドライン」を遵守している「里山の精肉処理施設」は国または都道府県から「ジビエ認証処理施設」として認証されています。
ちなみに令和2年度に全国約600ヵ所あった「里山の精肉処理施設」は令和5年度には734施設まで増えてきていますが、「ジビエ認証処理施設」はまだ多くはありません。
食肉処理業・食肉販売業許可で一定の衛生管理のもと鹿肉を販売しているところが大半ですが、しっかりと衛生管理を実施されているところと、そうではないところと、夫々の衛生管理基準にバラつきがあるのが現状です。
弊社においては2018年から約5年間に亘り全国各地の里山にある多くの「精肉処理施設」を訪問させて頂いております。
そこで働く人たちと直接お会いすることで「その土地の人と鹿との係り」「歴史」「地域のこと」「衛生管理に対する考え方」や「お人柄」にも触れ多くの学びと体感を得ながら、はじめは少しお裾分け頂いた鹿肉をシンプルに塩のみの味付けで焼き試食させて頂いた上でお取引をはじめ、振り返ると長く安定的にお取引させて頂いているのは「ジビエ認証処理施設」のみとなっています。
これからも「ジビエ認証処理施設」が増えて人々が食材として希少且つ機能性に優れた鹿肉を安心して選べるお手伝いができるようアップデートして参ります。